昨今、振り込め詐欺(オレオレ詐欺)など、高齢者を目標とした詐欺事件などが目立ってきていますが、先日板橋区在住のF様(45歳)から、以下のようなご相談がありました。
F様の母親(78歳)が、最近少しづつ物忘れなど、認知症に似た症状が出始めたので、病院で診察を受けたところ若干ではあるがその傾向があるようで、周囲の方々も注意を配るよう医者に助言をされたそうです。お父様は既に亡くなっておられ、母親は、自身が持つ賃貸アパート2棟の家賃収入と年金で暮らしており、経済的にも特に問題がないのですが、F様の悩みは、今後病状が悪化した際の、所有財産の管理についてでした。
相続人はF様と長女のお二人。お二人ともしっかりとした財力をお持ちで、特にお母様の財産を必要としているわけではないのですが、この不況下の中で認知症が悪化すると、治療や介護などの費用や、所有財産の維持管理に関する費用などまで面倒をみることはできず、何か良い策はないかとのことでした。
お話を伺っていると、高齢化が進む現在では、このような悩みを抱える方は非常に多いのではないでしょうか。私自身もふと自分に照らし合わせて考えるほどでした。
話を整理しますと、安心面は・・・・
●現時点での母親の生活は、アパート経営による収入と年金で充分である。また蓄えがあり、もし病状が悪化して入院や介護を要する場面に陥っても、経済的な問題はないとのこと。
心配点は・・・・
●母親の病状が悪化した場合、母親自身で管理している財産を、自由に動かせなくなる危険があること。
※治療や介護、所有財産の管理に関する費用が引き出せないのではないか?という心配。
更にお話を詳しく伺うと、ご所有のアパートは築年数が大分経過していますが、今のところほぼ満室状態とのことですが、老朽化による修繕費用もかなりの額となっているようで、現在は賃料収入の中からそれらの費用や固定資産税などを捻出し維持をしているとのことです。F様の悩みは、もし母親の病状が進んだ場合、親子とはいえ、息子が母親の貯蓄からそれらの支払いができるのか?という一点で、今回のご相談は、もう一人の相続人である長女の方とも話し合い、意見を一致させてからのご相談でした。
弊社が管理させていただいている、賃貸住宅でも同様の物件があります。賃貸住宅など土地・建物などの財産を持っている方が、このような場面に陥ると、他の相続人より悪者扱いされるケースがよくあります。しかし、実際には収入を得るため(この場合賃料収入)には、かなりの出費(修繕費用や固定資産税・所得税など)もあり、場合によっては収入を超える出費を負担するケースも珍しくはありません。このような場合には法的な力を借りる必要があります。
「成年後見制度」という制度があります。
成年後見制度とは、認知症,知的障害,精神障害などの理由で判断能力の不十分な方々は,不動産や預貯金などの財産を管理したり,身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり,遺産分割の協議をしたりする必要があっても,自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。また,自分に不利益な契約であってもよく判断ができずに契約を結んでしまい,悪徳商法の被害にあうおそれもあります。このような判断能力の不十分な方々を保護し,支援するのがこの成年後見制度です。
今回のF様のご相談に対しては、相続問題に詳しい弊社提携の弁護士に「成年後見制度相談」の活用について相談を行いました。詳しい内容につきましては、次回詳しくレポート致します。
※弊社では、相続問題に詳しい弁護士や、資産税に詳しい税理士と提携関係を結んでおりますので、このような問題でお悩み事がございましたらお気軽にご相談ください。また、実際の実務は専門家が行っています。
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